砥上岳           〜福岡県夜須町〜

        一九九九年一月一七日(日) 夜須高原砥上岳 ヨシキ・ユリ
砥上神社(11:15)→みそぎの原(12:20)→かぶと石(12:40)→(12:55)砥上岳(13:45)→(14:50)砥上神社

 朝日新聞の「近郊の山ある記」の原稿執筆のために砥上岳に登ることにした。今回はヨシキ・ユリと三人で登る。甘木市内のダイワハウスの家を見学した後で、甘木からバイパスを通って登山口に向かう。
 今日は天気が良く暖かい。砥上神社に駐車して登りはじめる。二人のリュックにはコンロやおにぎりが入っていて結構重い。荷物を分担して持ってくれるようになったので、父親としてはずいぶん楽になった。

 ヨシキとユリは林の中で木切れを拾い、二人で「魚つりゴッコ」などをしながら登っていく。遊ばずにさっさと登ればもっと早く着くのだが、子供はこれが楽しみなのだから叱らないことにする。

 かぶと石を見学する。神功皇后がこのかぶとをかぶって新羅に出兵したとされる。大きくて石というよりも岩だ。苔むしていて風情のある岩である。ヨシキとユリはこの岩に登って遊んでいる。伝説を話してやるとヨシキは「へー、神功皇后ってこんなに大きかったの?」と驚いていた。この時撮った写真の出来がよく、二人とも生き生きとしていた。

 やがて砥上岳の頂上に着く。例によってコンロでお湯を沸かし、ラーメンを作る。今日もうまかっちゃんだ。ファミリー登山の昼食はラーメンとおにぎりだけでいいので、親子三人で千円しかかからない。とても安上がりだ。天気がよいので大勢の人たちが登っていた。今日は典型的な冬の日だまり山行だ。ヨシキとユリは「そりゴッコ」と称して食事用のシートをつかって草の斜面を滑って遊んでいた。

 下山するとセレナの中から「小学二年生二月号」と「小学一年生準備号」が出てきた。もちろん私が事前に準備していたのだが、ヨシキとユリは大喜びだった。頑張って山に登ったご褒美に神功皇后がくださったんだよと話しながら帰った。 

 砥上岳には神功皇后にまつわる伝説がたくさんある。神功皇后は新羅出兵の際にこの山の頂上で武運を祈ったといい、先に記した「かぶと石」も「みそぎのはる」や「ひずめ石」も神功皇后に関連づけられている。これらはいずれも登山の途中で案内板に説明がある。地名の「夜須」も神功皇后が大和朝廷に従わない豪族を滅ぼして「わが心すなわち安し」と語ったからだという。

 最近入手した海鳥社刊の『「日本書紀」と考古学』という本がある。著者の中尾七平氏は大分県中津市在住だ。この本によると西暦391年に神功皇后が摂政になり、新羅出兵を始めたとある。戦前は「三韓征伐」という言葉で知られたことだが、戦後はタブー視されているとのこと。古事記・日本書紀・風土記と九州の古代史との関連を考える上で、貴重な書物である。                                              

「かぶと石」で遊ぶ「神功皇后ってこんなに大きかったの?」


 一九九九年四月二五日(日) 砥上岳にしくん・ノゾミくん、サリンちゃん、ヨシキ・ユリ
砥上神社(10:25)→(11:45)砥上岳(12:40)→(13:35)砥上神社

 にしくんと久しぶりの登山だ。彼とは以前は二人でよく山に行っていた。延岡や鹿児島まで行って行勝山や開聞岳に登ったこともある。にしくんの子供が成長して大きくなったので一緒に登山をすることにした。ノゾミ君は小学校五年生、先日宝満山に登ったそうだ。サリンちゃんは小学校二年生だ。

 中村屋のおにぎりを買おうとしたが、今日は客が多くて、いいのが残っていない。ファミリーマートで買い物をして朝倉街道へ向かう。
 バスセンターでにしくん一家を拾う。夜須町まで引き返して砥上神社に駐車する。公民館が選挙事務所になっていた。今日は統一地方選挙後半戦の投票日。夜須町の町議選挙も行われている。

 風が強い。小雨が降ったり晴れたりのくり返しだ。大人二人子供四人で賑やかに楽しく登っていく。子供は小学校の一.二.三.五年生だ。ヨシキとユリは昨日の目配山に続いての登山なので、やや疲れ気味の感はある。ヨシキは体力があるが、ユリは少々遅れ気味。四人に先に行ってもらって私が手を引いてやる。かぶと石で記念撮影。その後は快調に登り、砥上岳の頂上に着いた。

 多彩なカップラーメンを作り、憩いのひとときを楽しんだ。風が強いので物が飛ばされたりしたが、ここは吹きさらしの頂上ではないので過ごしやすい。いつもなら耳納連山などの展望が素晴らしいが、今日はガスがかかっていてあまり視界が開けていない。

 下山は順調だった。疲れからかヨシキとユリが何度か転んだ。登山道にミミズがいた。ノゾミ君とサリンちゃんは安定した歩きだった。決してヨシキ・ユリに比べて体力的にも技術的にも劣ってはいない。堂々とした歩き方だった。

 昨日に続いてスライドフィルムで写真を撮った。昨日買ったばかりのカメラが活躍した。海鳥社の本のために私がスライド写真を撮らなくてはいけない山は、古処山、耳納連山、目配山、砥上岳の四つだが、一応二つが終わった。

 山を降りてアクアフォーレに行った。ゆっくりとお湯に浸かり、二回目の昼食を取ってのんびりした。  

トップページへ戻る   登山日記目次へ戻る