伐株山             〜大分県玖珠町〜

         一九九七年四月二〇日(日) 伐株山 ヨシキ・ユリ・たっちゃん
         登山口(10:35)→(11:25)伐株山(13:05)→(13:35)登山口

 ヨシキはこの四月に小学生になり、小学校に入学した。ヨシキは三月までは保育所に通っていたわけだが、保育所の友達の大半は別の小学校に入学した。この保育所からヨシキと同じ小学校に来ている子はいない。ヨシキは朝は歩いて登校して、帰りは午後二時頃一人でバスに乗って下淵の家内の実家に帰っている。学校が始まって二週間ほどになるが、ヨシキは新しい友人ができずに寂しがっていた。母親に「休み時間は教室の前の池の鯉を見ている。」とか「勉強時間は嫌じゃないけど休み時間が嫌だ。」などと言っている。しかしこれはヨシキの人間形成において、貴重な試練になるのだろう。これから新しい友人も人間関係もきっとできる。ヨシキがんばれ。

 保育所時代にヨシキと仲が良かったたっちゃんは秋月小学校に入学した。ヨシキは「たっちゃんと遊ぶ。」としょっちゅう言っている。ヨシキは平日の午後に下淵にいるので、たっちゃんのお父さんやお母さんが迎えに来てくれて、たっちゃんの家で遊んだりもしていた。

 この日は私とヨシキ・ユリの三人で伐株山に行くことにしていた。ところがたっちゃんから電話があり、「この日が暇だから一緒に遊ぼう。」とのこと。それで私の家内からたっちゃんに山登りに一緒に行かないかという誘いがあり、たっちゃんも「よっちゃんと一緒なら行く。」とのことで、話がまとまった。ヨシキは「またお山ね。」と山登りを嫌がることもあるが、今回はたっちゃんと一緒なので、登山の日を心待ちにしていた。

 当日は八時四〇分に待ち合わせ。お父さんがたっちゃんを連れてこられた。これから日田を経て、玖珠町に向かう。子供三人は車の後ろで盛り上がっていた。トンネルの数を数えたりしている。この区間も道路事情がよくなっている。大分方面の高速道路が伸びているし、バイパスやトンネルも増えているので、以前よりは運転しやすくなった。玖珠町の靴流通センターでユリの靴を買って、伐株山の登山口に向かう。

 登山口で車を降りて、準備をする。ヨシキとたっちゃんは気持ちが舞い上がっていて、二人で遊んでいる。ズボンをはきかえるように指示するが言うことを聞かないので、大きい声を出したりもした。歩き始めると調子はいい。たっちゃんがどれぐらい歩けるか事前には心配していたが、全く問題ない。ヨシキと二人でどんどん登っていく。むしろ取り残されたユリがいじけたりしてフォローが大変だった。登山道は単調だ。杉林の中をジグザグに登っていく。特に危険なところも急なところもない。

 やがて広々とした台地に出る。ここに出ると玖珠町方面の展望が開ける。鯉のぼりが翻っている。ブランコなどのアスレチック施設もあり、子供達は遊び回っている。今日四月第三日曜は玖珠町の弘法大師祭りの当日で、賑わっていた。この山頂は車で登ることもできる。日清どんべえのミニを今回は四つ用意した。キツネうどんと肉うどんと天ぷらそばだ。子供達が三人ともキツネうどんがいいというので弱ったが、ヨシキが譲って肉うどんを食べていた。

 台地から五分ほど登ると三角点のある頂上だ。標高六九〇メートルだから結構高いが、登山口からの標高差は三〇〇ぐらいだろう。電話もあるので、それぞれ自宅にかけていた。

 下りはヨシキとたっちゃんは走るように駆け降りていた。油断して足を踏み外すと危険な個所もあるので心配したが、小学校一年生ぐらいになるとそういう力も付いてきているようだ。ユリと私は後ろからゆっくり降りた。ユリはいつもならヨシキにフォローされながら歩いているが、ヨシキの眼がたっちゃんばかりを向いているのでややひねくれている。

 下山して車に乗り帰途につく。ここからまた長くかかるので当然三人とも疲れて眠ると見ていたが、元気いっぱいの三人ははしゃぎ回っていた。まるで修学旅行中の高校生のようだ。とうとう帰り着くまで一睡もしなかった。途中で原鶴温泉のやぐるま荘に寄って入浴した。ジャングル風呂があるので、子供を遊ばせるのはいいところだ。                                              
                         
 
  

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