黒岩山           〜大分県久住町/九重町〜

        一九九三年八月一三日(金) 黒岩山 読書会(妻・ヨシキ・ユリ)
              牧の戸峠(12:00)→黒岩山中腹→(13:20)牧の戸峠

 2年ぶり11回目の読書会夏山合宿参加。家族4人での参加は初めてだ。またユリとの初めての外泊になる。8時ちょうどに甘木を出発する。10時20分に長者原到着。天気はあまりよくない。全員集合するまで長者原のレストハウスで休憩。牧の戸峠に移動して登山開始。私がオンブバンドでユリを背負い、妻がヨシキを引っ張っていく。今回の参加者は若者が多く、みんなどんどん駆け登っていく。みんなに取り残されて、たちまち私たち家族4人だけになってしまった。雨のために滑りやすくなっていて、ヨシキが何度も転ぶ。妻もザックを背負っていて、ヨシキだけに専念することができない。下りはもっと滑りそうだ。天候も不安だ。だんだんと心細くなってきた。黒岩山への急な坂を半分ほど登ったところで登頂は断念して昼の食事にした。

 玖珠町の「モンマートもり」のトンカツ弁当はおいしかった。妻は葡萄を持ってきていた。ヨシキはお握りと葡萄をおいしそうに食べていた。ここからの展望はとても素晴らしい。牧の戸峠や沓掛山がガスの中にきれいに見える。ヨシキは「黒岩山に登る」と元気がいいが、既に何回も転んでズボンが泥だらけになっている。小雨もぱらついてきたので下山することにした。

 下山すると登山に参加されなかったTさんとおかあさんが待っておられた。我々は牧の戸峠のレストハウスで休憩した。ユリのミルクを飲ませたりもした。するとやがて何人かが降りてこられた。早めに宿舎の産山村の民宿「大平の上」に行き、休憩した後で新築の「花の温泉館」に行った。
 我々が着いたと同時に黒岩山から泉水山を経て長者原に縦走した人たちが現れたのでびっくりした。天候不順だったのでかなり早いペースで歩かれたようだ。全員ずぶ濡れで泥だらけだった。読書会の登山もちょっとした山岳会並になってきている。子連れでついていくのはなかなか厳しいようだ。この日に完走した人は一〇人である。

 この日の夜は夏目漱石「明暗」を題材にした読書会が行われた。私たち夫婦がレポーターだった。参加者からまんべんなく活発な意見が出て楽しい時間だった。読書会合宿の参加者総数は子供を含めて二一人で村上さん夫妻の欠席にもかかわらず盛況だった。「大平の上」に泊まるのは八二年、八三年、九〇年(下見でも来た)、九一年(下見でも来た)に続いて通算八回目になった。翌日は、池山水源・ハーブ園、ガンジー牧場、久住高原レストハウス、筋湯温泉と盛りだくさんな観光コースめぐりになった。村上さんが欠席だったので、読書会ではMさんが司会をされ、また坂口さんが全体をよく切り回されていた。唯一の子どもの参加者になったヨシキとユリはみんなによくかわいがってもらっていた。小学校五年生のサクタ君とヨシキが二人並んで「ダイレンジャー」を見ている姿はほほえましいものだった。  

 金峰山以来のヨシキとの登山は失敗に終わった。理由の一つは登山開始が正午で、ヨシキが眠くなる時間にさしかかっていたことだ。ヨシキは朝型人間だ。午前中に登山行動を終えるのが理想だ。これに懲りずに次に挑戦したい。夏場は標高が高くて楽な万年山がいいのではないかと帰りの車の中で話していた。天拝山・大根地山・立花山も魅力だ。夜須高原の砥上岳も考えている。ヨシキの場合は大人の足で三〇分から四五分が目安だ。帰った翌日に保育所に連れていくと、ヨシキは先生に「黒岩山に登ってきたよ。山頂で弁当食べたよ。」と一生懸命言っていた。ヨシキには「山頂」の概念はまだないようだ。

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