読書会産山合宿        〜熊本県阿蘇郡産山村〜

  
 読書会では毎年夏に合宿を実施している。昨年は志賀島、一昨年は高千穂に出かけたが、過去多く出かけたのはくじゅうだ。くじゅうの山に登り、熊本県阿蘇郡産山村の大平の上という民宿に泊まった。初めて泊まったのは1982年だからもう25年近くの付き合いになる。このパターンは今回で9回目になる。

 この読書会合宿では吉部から平治岳に登るということで、大平の上が予約ができなかったということで、産山の民宿「山の里」に泊まることになった。私は泊まったことがないが読書会での利用は初めてではないらしい。

                                              

雨の長者原


 台風が近づいていて、山は難しいかも知れないと思われた。予定通り10時に長者原に集合ということになった。部活動の関係でヨシキはお留守番だ。ななちゃんが弁当を作り、8時過ぎに自宅を出て、高速道路を甘木インターから九重インターまで利用する。九酔渓の吊り橋がほぼ完成していた。

 長者原近くの川端康成の記念碑を見ていく。ここからは三俣山などくじゅうの山々のロケーションが良い。 川端康成は昭和27年と28年の2度くじゅうを訪れている。くじゅうの自然の美しさに惹かれていたと言われている。「波千鳥」のヒントをくじゅう来訪から得たとされている。

 長者原は雨の中だった。風も強い。私たち一家が着くとみなさん集合されていた。村上さん夫妻、桜買うたか夫妻、まゆみちゃん、坂口、もろさん、あいちゃん夫妻、ユリ、合計10人参加だ。

 なんと、星座のやっさんも出迎えて下さった。やっさんには久しぶりにお会いした。台風のためにお客さんがキャンセルになったということで、これから北九州に帰るとのこと。

 長者原の「平治」の像を見に行く。平治は1988年に亡くなっているが、坂井ひろ子さんの「ありがとう!山のガイド犬平治」という本をヨシキは小さい頃に良く読んでいた。平治は14年間に渡ってくじゅうでガイド犬を務め、遭難者の救助に当たったという。映画も作られていたが、観る機会がなかった。

 風雨が強いので、登山はあっさり中止になった。花の温泉館に向かうことになり、霧の深いやまなみハイウェイをドライブする。牧ノ戸峠はガスの中でフォグランプを付けて運転する。

 花の温泉館で4時間あまりをのんびりと過ごした。温泉に入り、古事記や川上弘美「夜の公園」、瀬尾まいこ「図書館の神様」などを読んだりした。

 近くにある山水亭に行ってオムライスを食べた。nueさんからここのオムライスは有名だと聞いていた。雨にもかかわらずお客さんは多かった。この店はオムライスだけでなく和食メニューは豊富だった。

 15時過ぎに今日の宿の「山の里」に到着する。産山の民宿は、やまなみ、すずらん、山の里、大平、大平の上の5軒だけになっているそうだ。

 夕食までの時間は付近を散策する。ここからのくじゅうの山容が素晴らしい。標高が700メートル以上あるので、平地とは気候が全然違う。

 村上さんは先日夫婦で17日間の北海道旅行に出かけられた。息子のマナブさん一家が北海道の長万部に住んでいるので会いに行かれたのだが、北海道にいたのは7日間で、残りの10日はフェリーか車内だったそうである。あの年で車で日本縦断なので大したものである。撮ってこられた写真のスライドショーを拝見した。

 山の里の夕食は、山菜、焼き肉、ステーキから選ぶようになっているそうだが、私たちは焼き肉にした。大量の焼肉の他、おはぎ、とうもろこし、漬物、トマト、肉じゃが、牛のたたきなどが出た。豪華な晩餐にみんな喜んでいた。

 夕食後に読書会が開かれる。古事記を輪読することになっていたが、今回は実施されなかった。古事記を読んできたユリは残念がっていた。これからどうしようかという話になり、久しぶりに夏目漱石を読むことになった。談論風発の楽しい時間が続いた。ユリは暇なので部屋に戻って夏休みの宿題をしていた。

 読書会では以前はよく漱石を読んでいた。初期作品、文学論、三四郎、それから、門、思い出すことなど、彼岸過迄、行人、こころ、硝子戸の中、道草、明暗と読み進めていた。漱石は懐かしい。

 朝は6時過ぎに目が覚めた。朝の散歩に出かけた。誰も起きなかったので一人で出かけた。旅先での朝の散歩は私は好きだ。かつて何度も歩いた産山北部小学校まで行った。朝霧が深かった。朝の清澄な気分を味わうことが出来た。自動販売機でブラックコーヒーを買って飲んだ。グラウンドに鳩の大群がいたが、私が近づくと飛び立ってしまった。6時半には有線放送でラジオ体操が流れた。日曜日なので子供の姿は見られなかった。

 私が戻ってくると、ユリも起きていたのでユリを連れて再び散歩に出かけた。産山北部小学校まで行ったが、標高720メートルの案内板があった。

 宿に帰ってくると、すぐに朝ご飯だ。朝ご飯にもたくさんの漬け物とトマトが出た。食後に「週刊ブックレビュー」があっていたので見る。今日の天気はいいらしいので、坂口さん、モロさん、オッチーさんは3人で久住山に登るという。村上さんたちは時間つぶし、私たちは帰途に着く。

 瀬の本、小国、日田経由で帰るが、途中で小国の夫婦滝に寄った。階段を降りていくとそこはマイナスイオンの世界。豪快な滝でとても涼しかった。滝の入口には立派な店が出来ていた。

 後で聞くと、坂口さんたちは牧の戸から久住山に登り、長者原に降りてきたという。村上さんたちは小国の蕎麦街道に出かけたということだ。

 私たち夫婦はこの読書会の中で結ばれている。ヨシキもユリも生まれてからこれまでの15年間ほど、この読書会の中で育ってきたという面がある。読書会での付き合いは今後も大切にしたいと思う。

長者原の平治の像


花の温泉館

山水亭


赤ちゃんをあやす


焼き肉


トマト


読書会


夏休みの宿題


朝の散歩


産山北部小学校


標高720メートル


夫婦滝


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