本郷深川散歩〜樋口一葉・松尾芭蕉〜〜東京都〜

  東京旅行の最終日は早起きする。夏は暑いので都会を歩くには早朝に活動するべきである。泊まっている品川の付近にも赤穂浪士や西郷隆盛の史跡があるので興味を持ったが、考えた末に上野公園から本郷付近の散策をしようと決意した。
                                              

早朝の上野公園


 品川駅から山手線で上野に行く。上野駅に着くと、「上野駅の夜行列車降りたときから」のフレーズが浮かんでくる。東京の地名は歌謡曲やテレビ、映画などで馴染んでいる場合が多い。

  ふるさとの訛りなつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく(石川啄木)

 ここでいう停車場は上野駅のことで、周辺に歌碑があるらしいということだが、今回は探さなかった。津軽海峡冬景色のフレーズとともに、かつて上野駅が東北地方への電車の玄関だったことが分かる。

  上野駅の目の前が上野恩賜公園。ここは夏目漱石の作品『虞美人草』『三四郎』『それから』『こころ』の舞台になっている。都会のオアシスらしく、ジョギング、散歩している人が大勢いる。「上野静養軒」の案内板を見る。これは『三四郎』『行人』に出てくる。不忍池には憧れていたが、目に映るのは池の水でなく蓮の葉っぱだった。池の周りには鳩がたくさんいた。朝の上野公園はのどかだった。

 このあと歩いて本郷方面に向かう。湯島天神の近くを通る。登り坂もあるが東京の道路は歩道が完備していて歩きやすい。地図を見ながら歩いていると、「どこをお探しですか」と声をかけられた。東京の人は親切だと思った。

 本郷三丁目の地下鉄駅の近くを通る。3月にはこの駅から東大まで歩いた。東大赤門、三四郎池を見に行ったことを思い出しながら歩いた。

 本郷小学校の前で記念写真を撮る。この小学校は都心の児童数減で新しくできた小学校だということが帰った後で分かった。文京区ふるさと歴史館の前も通る。朝でまだ開いていない。文京区は歩いて楽しい地域だ。朝の散歩はとても気持ちがよい。

 樋口一葉ゆかりの炭団坂、菊坂、樋口一葉旧居跡、一葉使用の井戸を見る。狭い路地裏の中にあった。閑静なところだった。五千円札になっているのでユリも一葉は知っていた。この辺りは住宅街だ。春日駅から地下鉄に乗り、三田で乗り換えて品川に帰った。土曜日の朝の電車はすいていた。

 品川プリンスホテルでバイキングの朝食。昨日と違って時間が遅いので混雑せずにのんびり食事を楽しんだ。部屋に戻って片づけてチェックアウト。荷物を預けて江東区芭蕉記念館に向かう。

 森下駅で下車。隅田川のほとりを歩く。「春のうららの隅田川のぼりくだりの」と浮かんでくるが、ユリはこの唄を知らないそうだ。『奥の細道』の冒頭に「江上の破屋」とあるが、これは「隅田川のほとりのあばら屋」という意味である。それで江東区は平成7年に、この地に芭蕉記念館を開館した。川の畔には史跡庭園、近くには芭蕉稲荷神社もある。

 ユリは「古池やかわず飛び込む水の音」は知っているとのこと。芭蕉の作品、旅、風俗などについて関心は持っているようだ。記念館は入場料が大人百円、小中五十円と安い。この施設の中でのんびり過ごした。訪れる人も多く、芭蕉の人気が廃れていないことを感じた。この記念館でグッズを売っていたので、芭蕉のしおりやストラップを購入した。

 森下から品川に戻り、品川プリンスホテルで土産を買った。預けた荷物を受け取って、羽田空港に向かう。待ち時間にまた土産を買ったり、ティータイムを取ったりした。

 帰りの飛行機は揺れた。大気が不安定だった。ユリにとっては初めての体験だったようだ。その中でスチュワーデスさんがうろたえることなく飲み物の世話をしていたのを見て、ユリは感心していた。雲海がとてもきれいだった。ゆりはくたびれて飛行機の中で眠っていた。福岡空港に無事に着き、セレナで帰途に着いた。20時半には帰り着いた。

 東京や大阪に行くと地下鉄の乗り換えに閉口していたが、だんだんと慣れてきたようだ。それほど嫌ではなくなってきた。都市圏には色々と行ってみたいところがある。また行きたいと思う。美術館なども行きたい。今回は演劇を見たいと思っていた。小林聡美が漱石を題材にした作品に出ていた。値段が高かったのとユリが嫌がったので断念したが、次の機会を伺いたいと思う。

 今回の旅行で新しく購入したデジカメを使用した。写真を現像したがちゃんとプリントできた。ホームページ用の画像データもできあがったので、1台の軽量のデジカメが大きな役割を果たしてくれた。これからも活用していきたいと思う。

上野公園の鳩


不忍池(しのばずいけ)


本郷小学校


樋口一葉ゆかりの炭団坂


樋口一葉ゆかりの井戸


隅田川


芭蕉稲荷


芭蕉庵史跡展望庭園


芭蕉記念館


芭蕉記念館の句碑


芭蕉記念館入口1


芭蕉記念館入口2


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