大楠山           〜神奈川県横須賀市〜

                  2005年3月 大楠山  ユリ
大楠山登山口バス停(13:40)→(14:35)大楠山(15:15)→前田橋(15:55)→(16:10)前田橋バス停

 ユリが小学校を卒業したので東京に出かけることになった。2年前にヨシキが小学校を卒業した際には鎌倉に出かけている。鎌倉アルプスハイキングコースを歩き、鎌倉大仏、鎌倉文学館、江ノ島を訪れている。夏目漱石『門』ゆかりの円覚寺で座禅もした。今回ユリは原宿や渋谷に行きたいという。山に一日、あとは東京観光ということで、奥武蔵ハイキングコースか大楠山か迷ったが、司馬遼太郎が『街道をゆく』の「三浦半島記」で登り、展望がよいとされている大楠山に登ることにした。
                                              

のどかな風景


   自宅を6時半に出発する。セレナで行く。高速道路、都市高速を通ると早い。福岡空港近くの駐車場に車を預ける。3日間で2400円だ。搭乗手続きを済ませ、飛行機が見える展望レストランで朝食を取る。

 昨年8月の沖縄家族旅行以来の飛行機だが、離陸時と着陸時の緊張感は何とも言えない。乗客が少なく空席が目立った。スチュワーデスさんが親切だった。東京に近づくと飛行機が揺れた。羽田空港は東京湾に面しているので、海からの着陸になる。羽田空港では飛行機を降りると、バスでターミナルに運ばれた。

 京浜急行電車で品川に行く。動きやすいようにという視点で品川プリンスホテルに泊まることにした。ホテルに荷物を預けて、今日の目的地の大楠山に向かう。京浜急行で按針塚まで行き、大楠山まで登り2時間の予定だ。昼食を取る時間がないのでパンなどを買って電車の中で食べることにする。

 京急の特別快速電車に乗る。川崎、横浜を通って三浦半島に向かう。電車の中でのんびりしていたら、横須賀に着いた。按針塚を通り過ぎていることに気付いて、あわてて次の久里浜で降りた。金沢文庫で普通電車に乗り換えるべきだった。

 これから按針塚に引き返しても午後からの登山なので、時間的に難しいかもしれない。どうしようか迷った。城ヶ島の北原白秋ハイクに切り替えようかとも思った。ユリが「明日の朝また来てもいいよ」と言ってくれたが、明日の天気は下り坂だ。JRの久里浜駅が歩いて5分のところにあることに気付き、JR衣笠駅からタクシーで大楠山登山口まで行き、行程を1時間短縮するという作戦を取ることにした。安針塚には寄れないが仕方がない。

 衣笠駅で降りてタクシーを拾う。富士タクシーの運転手さんは親切だった。大楠山についての情報を教えてくれた。健脚な人らしく30分で大楠山に登ったということだった。

 昭文社から『関東周辺ハイキング』という本が出ている。大楠山は所用3時間で、按針塚から登り、前田橋に降りるコースが紹介されている。東京湾側から相模湾側に三浦半島を横断するコースだ。最初の1時間を端折ったので、登り1時間下り1時間になる。

 歩き始めたのは午後2時前と遅くなった。最初は住宅地の車道歩き。果樹園などもあり、のどかな農村の風景も見られる。先日歩いた若松の石峰山付近に感じが似ている。首都圏にこんなに自然が残っているところがあるとは驚きだった。古き日本の原風景だ。

 横浜横須賀道路の下をくぐると山道になる。渓谷沿いの路が気持ちいい。やがて古びた木製の階段を上り、ゴルフ場の脇を歩き、林道を周回して、最後はきれいな木製の階段を登り切ると、大楠山山頂だ。

 山頂には高度感のある展望台や売店がある。登山者も多かった。ユリは展望台に登って景色を楽しんでいた。売店ではお菓子や、カップ麺、ジュースなどが販売されている。ユリはポテトチップスを食べていた。のんびりくつろいでいた。

 俳句が飾ってあった。「涼しさや大楠山の展望台」作者は「孝一」とある。

 ここには皇族のカレンダーなどが飾ってあった。平成4年1月16日に天皇陛下、皇后陛下、紀宮様が大楠山に登られている写真があった。紀宮様の婚約が先日発表された。いまから13年前には紀宮様は何歳だったのだろうか。写真の印象は今とあまり変わらない。 40分ほど休んで下山。レーダー雨量観測所付近は一面のお花畑。林間の下山道は歩きやすい。前田川に出て、川沿いの車道を少し歩き、国道134号に出ると前田橋バス停だ。

 大楠山から降りてきた登山者がバスを待っていた。相模湾の海岸線のバス旅を楽しんで、新逗子駅から京急電車で品川まで戻った。

 品川プリンスホテルに18時に戻り、ホテルにチェックインする。部屋は28階で、東京の夜景が素晴らしい。東京タワーがライトアップされていてきれいだった。

 夕食は駅前のラーメン屋。ラーメン、焼き飯、餃子の簡素な食事だったが、昼食をきちんと食べていないし、お腹が空いていたのでとてもおいしかった。

 品川駅付近にはホテルがいくつもあり、本屋や色々な店もあった。人通りも多く、外国の方も目立った。「ずいぶん国際的ね」とユリが目を見張っていた。

 東京23区内には山らしい山はないが、交通網が発達している首都圏では1,2時間で多くの山やウォーキングコースの登山口まで行くことができる。三浦半島の鎌倉アルプス、江ノ島、大楠山や伊豆半島の天城山、踊り子歩道、箱根の金時山はこれまでに歩いたが、他にも三浦富士、城ヶ島、荒崎海岸など魅力的なコースがある。内海隆一郎『瀬の音』の奥武蔵自然歩道も興味をそそられる。都市生活者はウォーキングに飢えているので、首都圏のハイキングコースはよく整備されているようだ。これからも首都圏に来る機会を作って山に登りたいと思う。   

登山道の途中

沢で遊ぶ

階段が続く

竹のベンチ

山頂直下の整備された階段

大楠山頂

山頂の売店

山頂付近の菜の花畑

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