八方ヶ岳           〜熊本県菊池市/菊鹿町〜

                  2003年8月5日(火) 八方ヶ岳 
                  ミラさん、Tetu-1さん、さえさん、ユリ
矢谷渓谷キャンプ場(9:10)→穴川分かれ→(11:40)八方ヶ岳(12:25)→穴川分かれ→(14:35)矢谷渓谷キャンプ場 

 島原のミラさん、Tetu-1さんには一昨年の夏の多良岳以来お世話になっている。何度か島原にもお伺いして、雲仙普賢岳九千部岳などを案内していただいた。「島原こどもフェスティバル」にも2度お邪魔させていただいた。2年間のお付き合いだが、当時小5と小3だったヨシキとユリはいま中1と小5になっている。子供の成長ぶりは著しいものがある。その時々のヨシキとユリのことを振り返ると懐かしい思い出になる。

 この日は私が休みが取れ、ミラさん、Tetu-1さんも都合がつかれるということで、一緒にどこか出かけることにした。ヨシキは中学校の宿泊研修で篠栗に泊まっていたので、またもユリだけを伴って出かけることになった。当初はくじゅう方面や鞍岳あたりが候補に挙がっていたが、ユリが久住で暑さで苦しんだことから、水場があり、涼しい八方ヶ岳に登ることになった。
                                              

八方ヶ岳登山口

 八方ヶ岳は熊本県北部の山だ。山鹿市と菊池市の中間付近に位置する。標高は1052メートルということで、割合高い。私は登山を始めた1988年にこの山に3度出かけた。山の神や矢谷渓谷から登った。山鹿温泉に泊まって登ったこともある。四方の見晴らしが良かった記憶がある。しかしなぜかその後の15年間この山には縁がなかった。計画を考えたこともなかったと思う。なぜだろうか、不思議だ。

 当日はユリを6時半に起こす。朝食をとって6時50分に家を出る。7時に甘木インターから高速道路に入り、7時45分に菊水インターで降りる。そのあと山鹿を経て菊池方面に向かう。鹿本町の来民というところから左折して北へ向かう。矢谷キャンプ場に8時半に着いた。道路が整備されていて運転しやすかったので驚いたが、15年ぶりなので当然かもしれない。沿道の風景も記憶がなく、感慨に耽りながら運転した。

 キャンプ場入り口の駐車場で待ち合わせということだった。ミラさん達はフェリーで見えられる。長州港に7時に着いて、さえさんの車でこちらに向かわれるとのこと。なぜか姿が見えない。メールを送るが返信がない。不思議に思いながら準備をしていると、知らない番号から電話がかかる。
 電話はTetu-1さんの携帯からだった。山間部ではドコモが良く通じるらしい。すれ違いで、それぞれ別の場所で待っていたわけだ。指示された通りに進んでいくと、キャンプ場のバンガローがある上の方でミラさん達は待っていらっしゃった。

 ミラさん、Tetu-1さんとは2月の「島原こどもフェスティバル」以来だ。さえさんとはかなり久しぶり。準備をして、さえさんの日産サニーで登山口に向かう。

 「八方ヶ岳登山口」との表示があるところから舗装された道を10分ほど歩くと、再び標識がある。左に入ると自然歩道になる。右側の車道は山の神方面からの登山道に行き着く道だと思われる。

 沢沿いの道を進んでいく。林の中の道で、水があるのでとても涼しい。登山道脇に水場があるとユリは喜んで手を浸している。ミラさんとさえさんは植物の写真撮影に夢中で遅れ勝ちになる。ユリはTetu-1さんと一緒に歩いている。

 1時間半ほど歩いて穴川分かれに出る。意外に開けたところだった。ここで休憩する。おやつのやり取りをする。梅干しが美味しかった。ユリは「ぷっちょ」を配っていた。

 穴川分かれから急登になる。ハンモックが渡してある緊張感を要するようなところもあった。ユリはTetu-1さんに励まされて難場を越えていた。

 やがてアップダウンの少ない尾根道になる。ユリとTetu-1さんが先頭、私が真ん中、ミラさんとさえさんが最後だが、ユリが「ヤッホー」と元気に叫んでいる。「ヤッホーがたけ」だと笑えてくる。頂上に着いたのかなと追いつくと、そこは山頂まで400メートルの地点だった。気を取り直して進むと急に広々としたところに出た。八方ヶ岳の山頂だ。

 山頂近くはガスっていて展望はきかない。他に誰も登っていないので、我々だけで食事にする。我が家はエブリワンのおにぎりと冷麺だ。さえさんからパインをいただく。ミラさんはプリンをユリのために用意してくださっていた。

 ミラさんが「コーヒーを沸かしましょうか」ということで、コンロを取り出したところ、ガスがなくなっていた。これは空しい失敗である。ミラさんは豪快に笑っていらっしゃった。そう言えば私は冬の小岱山で、ガスを忘れてラーメンが作れなかったことがあった。

 ミラさんがカメラつき携帯でユリと写真撮影。カメラつき携帯談義に花が咲いた。私はこの翌日に2年間使った携帯を買い換えることになる。2年前のやまびこ会のヒデさん送別会の日に携帯をiモードに変えた。やまびこ会に入会して、iモードの必要性を感じていた頃だった。2年間お世話になった古い携帯はユリのおもちゃになった。

 八方ヶ岳の山頂にはたくさんのトンボが飛び交っていた。曇っているが、雨にはなりそうにないように思えた。天気予報でも午後の降水確率は熊本も久留米も20パーセントだった。後で思うとこのトンボの大群は雷雨の予兆だったのだろう。

 下山を始めて間もなく雨が降り出した。初めは弱かったが、次第に強くなり、激しく降り出した。更には雷も鳴り始めた。初めは遠雷という感じだったが、段々と雷鳴が近づいてくる。雨具を着用する。ザックの中味が濡れないようにザックカバーをつける。

 雨のために滑りやすくなっているので慎重に降りる。激しい雷鳴が鳴り響いて緊張する。ミラさんは「山で雷に遭ったのは初めてだ」とおっしゃっていた。

 ハンモックのある危険箇所ではユリはミラさんの助けを得て無事に通過することができた。高所恐怖症の私もミラさんの指示を受けて通過した。

 登山道が川のようになっていた。雨が降り始めて間もないのにどうしてだろうか、部分的に藪こぎをしながら注意深く降りていった。1時間ほども降り続いただろうか、雨は小降りになり、晴れ間も見えてきた。

 大きなヒキガエルに出逢った。10センチはあった。枯れ葉と同じ色なのでなかなか目立たない。動きが鈍いのユリが写真を撮っていた。

 さえさんの車のところに着くまで、誰一人会わなかった。平日ということもあるが、この山の登山者は少ないのだろうか。

 雷雨は一昨年夏のやまびこ会の久住山の時以来だ。あれは星座に泊まった翌日だった。私は1991年夏に涌蓋山で激しい雷雨に遭っている。昼から登り始めて午後3時半に登頂した。4時過ぎから雷雨になった。隠れるところがないので万事休すだった。命からがら駆け下りた。体が凍えてしまって、宿のお風呂で生き返った思い出がある。あの時以来、私は山では早立ちを心がけるようにしている。その時の経験からすると、終わってみれば今回の雷雨はそれほどではなかった。

 ユリが後で「お父さんが怖そうじゃなかったから怖くなかった」と言っていた。こういうときにハッタリでもいいから自信があるふりをするということも大切なようだ。

 雨具が役に立ったことも良かった。ユリはこれまで雨具を持参することを重くなると言って嫌がっていた。ユリにとっても良い試練だったと思われる。

 3日前のくじゅうで虫さされに苦労したので、虫除けウェッテイを準備した。ユリは手足首に塗っていた。その効果があってか虫に刺されることはなかった。ところが下山時に手の指を指されて血が出ていた。手には虫除けを塗っていなかったということである。「耳なし芳一」のような話だ。

 車に帰り着いて、体が冷えたので温泉に行こうということになった。さえさんお勧めの「水辺プラザかもと」に向かう。ところがユリは車に乗ると疲れが出てすぐに眠り込んでしまった。温泉に着いて起こすが風呂に入りたがらない。それでお世話になったミラさん、Tetu-1さん、さえさんに別れを告げた。温泉館の中を見てみたが、七城町のメロンドームと狗奴国城のような施設だった。

 この後、菊水インターから高速道路で帰ろうとするが、トレーラーの横転事故のために菊水と南関の間が通行止めになっていた。ガックリだ。山鹿まで引き返して3号線を北上する。山川町、八女市を経て、広川インターから高速道路に入り、18時半に甘木に帰り着いた。国道3号線の沿線の風景を楽しみながら、のんびり走ったのは楽しかった。 

八方ヶ岳山頂

山頂の憩い

「ガスがない」

雨具を着けたユリ

ヒキガエル

水辺プラザかもと

水辺プラザ かもと(みずべぷらざ かもと)
ジャンル 温泉・スパ
概要 山鹿市と菊池市を結ぶ国道325号線にある1999年にできた温泉施設。日頃の疲れを癒せるようなゆったりとした雰囲気を味わえる。大浴場には、ハーブ湯、泡風呂、電気風呂、うずまき水流の舞湯など16種類の風呂が完備している。さらに屋外の自然に浸りながらの露天風呂も入浴可能だ。また森林浴サウナでは、森の香りの「フィットンチット」を利用し、森の中にいるような気分を味わえる。
営業時間 10:00〜23:00
休業日 不定
料金 大人400円、小人200円

ユリの手紙

お父さんへ

長い山に続けて登ってきつかったよ。たのしかったけど・・・。ミラさん達と登った山は危ないところもあったし、とつぜん雨が降ってきたりして、ちょっとこわかったです。特にカミナリがとってもひびいた1回がこわかったです。ゆりちゃんは、とってもいい体験になったと思います。これからも山に行こう。楽しみにしてるよ。

2回続けてのぼっての感想。最初は登りたくないって思ってたけど、登ってたら楽しくなりました。九重は暑くてちょっと怒ってたけど・・・。雨の体験、暑さの体験をしたので、ゆりちゃんはとっても何となく元気になったような気がします。これからも楽しく登ろうね。

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