平治岳           〜大分県久住町〜

               2002年5月20日(月) 平治岳 単独
男池(9:15)→かくし水→ソババッケ(10:15)→(11:20)大戸越え(11:25)→(12:15)平治岳(12:30)→(13:05)大戸越え(13:35)→(14:25)ソババッケ(14:30)→かくし水→(15:15)男池

 前日の日曜日が仕事でこの日は平日休みになった。馬見山あたりに行こうと考えていたが、天気がよさそうだ。九重のミヤマキリシマも開花の時期を迎え始めているようで、思い切って九重に出かけることにした。

 私はかつては九重によく出かけていた。男池からの黒岳周遊、男池からの平治岳、吉部からの平治岳、法華院、久住山の赤川ルート、南登山口ルート、大船山南面ルート、一目山からの湧蓋山など好きだった。

 子供とのファミリー登山にのめりこむようになってからは、時間のかかる九重山群は敬遠されるようになった。黒岳、平治岳、大船山には長らくご無沙汰していた。

 今回どこに登るかずいぶん迷ったが、男池から平治岳を往復するルートを選んだ。これは1990年7月30日に歩いている。ヨシキが生まれてすぐの時期だ。それ以来12年ぶりの男池からの登山になる。

   甘木を7時過ぎに出発する。ななちゃんは仕事、ヨシキとユリは学校なのでばつが悪いが、「行ってきまーす」と元気にあいさつして出発する。甘木インターから高速道路に乗り、九重インターまで走り、豊後中村から飯田高原を経て、男池へ。やっさんの星座に車があるのを確認する。星座から男池までは8キロ、意外に距離があった。

 男池には広い駐車場がある。店もある。車が30台ほど止まっていた。登山者らしい人も多い。準備をして歩き出す。   
                                              

黒岳の原生林

 最初道に迷ったりしたが、黒岳の原生林は本当に気持ちがいい。みずみずしい原生林の中を気持ちよく歩く。別世界に踏み込んだようだ。緑の感じがいいし、小鳥のさえずりが心地よい。アップダウンもそれほどないので楽しく歩いていく。

 かくし水と呼ばれるところに、一人の老人に出会った。大きなカメラで野鳥を撮影されていた。

 このあたりから緩やかな登りになり、30分ほど歩くと開けたところに出る。ここがソババッケで、標識があり、平治岳まで2時間、黒岳まで2時間、風穴まで1時間とある。

 ここから大戸越えに向かっての登りになる。標識はないが、よく踏まれているので道は分かりやすい。登山者も多く、抜いたり抜かれたりする。

 疲れたなあと思う頃、右側に平治岳が顔を出す。平坦な道になり、すぐに大戸越えに出る。天気がいいので展望が開ける。平治岳が眼前にそびえている。大船山方面、三俣山方面も見事だ。大戸越え周辺にはミヤマキリシマがあちこちに見られる。

 一息ついて平治岳への登りにかかる。ミヤマキリシマの開花期には登山者で混雑するので上りコースと下りコースとを分けてある。この平治岳は「全山ピンクに染まる」と言われるほどミヤマキリシマでは有名な山だ。

 この登りは急傾斜だ。ロープにすがるところもあり、息を切らして登る。やっと登りついたピークは南峰で平治岳の本峰はまだ先である。この付近は道が狭く歩きにくい。

 平治岳の山頂に到着する。ここからの四方の眺めは抜群だ。庄内町方面がいい感じだ。登ってきた登山者に写真を撮っていただく。しばらく休んでいたが、ハエが多いので降りることにした。南峰周辺で食事にしている人が多い。今日は100人以上の登山者に会った。平日でこの人出なので休日は大変なものだろうということが察せられる。

大戸越えのミヤマキリシマ
 大戸越えまでの下りも急で時間がかかった。急坂の下りは不得手だ。私にとって大戸越えから平治岳の往復は苦手なコースである。

 大戸越えで昼食にする。ミヤマキリシマや今登ってきた平治岳を眺めながらの至福のひとときだ。天気に恵まれて、展望も抜群、こんな日が一年に何回あるだろうかと思う。

 他の登山者の話を聞いていると、九重のミヤマキリシマの開花は年々減少しているようだ。今年は場所によっては虫害もひどいらしい。

 花が少なく、虫が多いので、「これじゃ何のために登ってきたんだか分からない。花じゃなくて毛虫を見に来たみたいだ。骨折り損だ」と怒りながら下山している人もいた。

 何年ぶりかでミヤマキリシマ観賞登山に来た私はそれなりに満足していた。そんなに文句を言うなら山に来なければいいじゃないかと私は憤慨していた。

 下山にかかる。長い下りなので膝を痛めないように注意して歩く。登ってくる登山者にも会った。坊がつるに泊まるのだろうか。ソババッケまで降りてくると一息つける。かくし水では朝お目にかかった老人が野鳥をカメラに収めていた。「一日中こうしてらっしゃるんですか」と声をかけると、朝から夕暮れまでここにいるとのことだった。黒岳の原生林の中でこうして贅沢な時間を過ごせるなんて、うらやましいと思った。

 男池に近づくと水汲みの人たちで賑やかになる。ここには売店や食堂もある。ソーメン流しもできる。子供連れで来たら楽しそうだ。ここの駐車場は最近整備されて広くなっているそうだ。

 やっさんの星座に立ち寄る。1ヶ月前にお世話になった星座にやっさんと二人で対座していると神妙な気持ちになる。もーさんの森の家の話ややっさんの若い頃の話などを伺った。また九重に、そして星座に来たいと思った。

 このあと、九酔渓から豊後中村に降りた。豊後森まで走って国道沿いの本屋で『大分百山』を見つけた。1991年2月2日に岩扇山に登ったあとで豊後森駅前の本屋で旧版を見つけたが、今回は国道沿いの角の本屋さん「宮脇書店」だった。駅前の本屋から道路沿いの本屋へ、時代の変化を感じる。この本では別府の山キチさんが津波戸山のところを執筆されている。

 玖珠インターから高速道路に入り、18時過ぎには甘木に着いた。高速道路網の発達で九重は本当に近くなった。

 久しぶりのコースだったが、本当に良かった。九重の自然に触れてよい心の洗濯になった。古処山ふたつ分の登りだったので体力的にはきつかった。平治岳から大戸越えの下りが急だったので膝を少し痛めた。このところファミリー登山専科だったので体力的には衰えていた。体力と精神力の養成のために、単独で長い距離を歩く登山は継続してやるべきだ。がんばって一人で一日山で過ごす時間を確保していきたいと思った。月に一回やれたらと思う。過去に登った、吉部からの平治岳、法華院、久住山の赤川ルート、南登山口ルート、大船山南面ルート、一目山からの湧蓋山などの九重のルートを再訪したい。近場では、古処山・馬見山の縦走や三郡縦走をやりたいものだ。

 この翌日に大分のnueさんが同じルートを歩かれたそうだ。掲示板に書き込みをいただいた。ミヤマキリシマのほか、イワカガミ、マイヅルソウ、コバイケイソウなどが見られたとのこと。私が花に詳しくないのが残念だ。さらにこの9日後にはしげさん、水流さんたちが10名ほどで同じルートを歩かれている。みなさんで楽しまれたようだ。

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