龍峰山・湯前キャンプ           〜熊本県八代市〜

              二〇〇〇年八月二八日(月) 龍峰山 ヨシキ・ユリ
五合目駐車場「創造の広場」(12:45)→八合目「出会いの広場」→(13:30)龍峰山(14:05)→八合目→(14:50)五合目駐車場

 この夏三回目のキャンプをした。七月七日のグリーンパル日向神(黒木町)、七月二九日の南阿蘇国民休暇村(高森町)に続いて、八月二七日に湯前グリーンパレス(球磨郡湯前町)に泊まった。もちろんヨシキ・ユリと一緒である。これまで泊まったキャンプ場の中では最も遠いところにあり、旅行気分を味わうことができた。また、キャンプと登山を一緒に行うことが出来たのは初めてである。

 ピアノのサマーコンサートが終わってすぐに出発。甘木インターから人吉インターまで高速道路を走る。八代から人吉までトンネルがたくさんある。以前は対面交通で恐怖感があったが、全線が二車線になっていた。トンネルの運転はずいぶん楽になった。高速料金が四〇五〇円かかった。

 人吉からくま川鉄道の沿線を走って湯前に向かう。このルートを走るのはちょうど一〇年前に市房山に登りに来て以来だ。「奥球磨」と呼ばれる地域だが、キャンプ場や温泉センター、民話館など色々な施設が出来ていた。エブリワンやファミリーマートなどのコンビニが林立しているのも目に付いた。登る予定にしている白髪岳が右手に見える。

 甘木から三時間ほどかかって湯前に着く。くま川鉄道の終点の湯前駅と地元出身の漫画家の那須良輔氏の作品を展示している湯前まんが美術館の前で記念撮影。ここからグリーンパレスは近い。手続きを済ませ、一六〇〇円という破格の値段のキャンプ場でテントを張る。区画がないので自由にテントを張れる。キャンパーは多いが、スペースは広いのでゆったりとテントを設営する。風が強いのでタープを張ることはあきらめる。

 ゆのまえグリーンパレスには子供が遊ぶ施設がたくさんある。ゴーカートに乗るか乗らないかでヨシキとユリは言い合いをしていた。

 きれいな山間の夕陽を眺めながら炭火を熾してバーベキューの準備をする。ヨシキとユリはうちわであおいで火おこしに協力していた。食後には食器を二人で洗っていた。

 暗くなって施設内にある温泉に行く。浮羽の湯や高森温泉館のような楽しいお風呂だ。ここに泊まることも出来るようだ。一泊二食で八千円というから安い。

 テントに入り、九時には安らかに眠りにつく。ただ十二時頃目が覚めた。打ち上げ花火の音や人の話し声がする。このキャンプ場は花火禁止のはずだが。子供もこんな時間に起きている。管理人がいないので制止する人もいない。この施設は全体としては素晴らしいが、キャンプ場の管理は不十分だ。値段が安いこともあって、キャンパーのマナーがよくない。キャンプに来ている子供たちが親の手伝いをしないことやゲームを持ち込んでいることをヨシキは非難していた。

 翌朝は四時頃ヨシキとユリが「おとうさん、かぶと虫を見に行こう」と起こしてきた。前夜に木にゼリーを塗っていたので、かぶと虫がいるかどうか見に行こうというわけである。夜明け前だったので私は寝ていて、六時半に起きた。かぶと虫はいなくて、ゼリーには蟻がたかっていた。ヨシキとユリは残念がっていた。朝食後にテント撤収。白髪岳に向かうことにする。先日「黒髪」山に登ったので、今回は「白髪」岳に登る。多良木町のエブリワンで弁当を買うが、店には高校生が大勢いた。売っている物も値段も甘木と同じだ。コンビニの普及は全国の生活様式の画一化を促しているようだ。

龍峰山の山頂にて

   白髪岳の登山口はいくつかあるが、林道が長い。舗装されていない道路を長く運転しなくてはいけない。これにユリが拒絶反応を示した。ガイドブックによると白髪岳の登山はファミリーには最適なようだが、車酔いについては触れられていなかった。

 白髪岳登山口の近くのビハ公園キャンプ場に立ち寄る。これを見てヨシキが「ここは自然の素材を利用した遊び物があって、感じがいい。ここに泊まりたい。」というようなことを言っていた。ヨシキは自然の子だ。

 人吉のおじさん宅に寄ることにする。十年ぶりの訪問だ。ヨシキとユリを連れてはもちろん初めてだ。私は子供の頃夏休みにはここによく来ていた。国鉄肥薩線を利用していた。私は球磨川だと思っていたが、支流の山田川で遊んでいた。もう三十年も前の話だ。おばさんがその頃は四十歳ほどで今の私の立場になる。お墓参りをした。近くのお寺に墓がある。 
 この後で人吉インターから高速に入り、八代インターで降りる。目標を変更して龍峰山に登ることにする。熊本県の民話「彦一ばなし」の天狗が住む山である。私は九年前に登りに来ている。五合目の駐車場に車を止める。ここからいくつかのコースがある。夏場で下草が茂っているので、車道を歩くことにする。暑いがヨシキもユリもがんばって歩く。ヨシキは「気合いだ、気合いだ」を連発する。車道歩きに疲れた頃、八合目の「出会いの広場」に到着する。ここからは急な坂を一気に登る。滑らないように鎖も設置してある。息が切れるが頑張って登ると、龍峰山の頂上だ。八代市内と八代海の展望がいい。天草も望める。

 頂上でしばらく休憩する。ペットポトルを三本用意していたが、のどが渇いてここでなくなってしまった。こんな暑い日は水が一番おいしいと二人とも言っていた。

 下山途中で登ってくる親子連れに会った。真夏だというのに登山者は多い。八代市民の山なのだろう。
 八代インターから高速に入り、帰途についた。

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