目配山           〜福岡県三輪町〜

                二〇〇〇年一月一日(土) 目配山 ヨシキ
            大己貴神社(6:15)→(7:30)目配山(7:50)→(8:45)大己貴神社

 西暦二千年の幕開けは、「二千年問題」の恐怖におののいていた。食糧や水、電池などを買い込んで万一の事態に備えていた。元日の早朝、ヨシキを起こすと彼の第一声は「二千年問題起きた?」だった。ユリは起きなかったのでヨシキだけを伴って出かけることにした。準備をして出発する。

 オオナムチ神社の駐車場には車は多くない。ヘッドライトを付けて、暗い中を歩き出す。元日の荘厳な気分がとてもよい。起きてすぐに来たのでお腹がすく。パンを用意していたので途中で食べる。

 目配山はアップダウンがなく、危険なところもないので、暗い中でも歩きやすい。だんだんと空が白んでくる。頂上が近づくと人が多いのか騒がしくなってくる。「もうすぐ日が昇ります」との声が聞こえてきて、急ぐことにする。登頂とほぼ同時に日が出た。なんとか初日の出を拝むことができた。地平線から太陽が出るときの様子はなんともいえない素晴らしいものがあった。初めての「初日の出登山」の成功だ。

 頂上には一〇〇人ほどの人たちがいた。三輪町が初日の出登山を企画しているようだ。三輪中学校の剣道部の人たちもいた。穴が掘られて焚き火もあっていた。ヨシキにココアを飲ませて焚き火にあたる。しばらくのんびりしていたが、人がどんどんいなくなる。林道側に降りる人が多い。三輪中学校の剣道部の人たちの「新年の抱負」が始まる。保護者が「全国大会に連れていきます」と宣言していた。

 下山時にはあまり人に会わなかった。オオナムチ神社に参拝した。帰宅してお雑煮を食べ、午後から熊本市の実家に向かった。夕方北岡神社に参拝した。

 ヨシキが冬休みの宿題の日記にこの登山のことを書いていたので引用する。

目配山の登山道入口にて

 「はつ日のでとざん」
 今日朝五時はんぐらいにおとうさんにおこされました。はつ日のでと山で「めくばり山」にのぼるからです。それで顔をあらってしゅっぱつしました。めくばり山にのぼっているときにおなかがすいたのでパンをたべたりしました。そしておとうさんが「もうすこしで日がのぼるからいそげ」といったので、ぼくは、いそぎました。ぎりぎりだったけど、はつ日のでがみれました。きれいでした。   
            二〇〇〇年二月一一日(金) 目配山 ヨシキ・ユリ
          大己貴神社(11:00)→(12:30)目配山(13:20)→(14:20)大己貴神社

 三連休は天気が良さそうだ。この日は目配山、翌日は古処山に登るという計画を立てた。古処山は頂上付近の写真が欲しいので、八丁越の登山口からの簡単なルートで登ったらと考えた。もちろんヨシキ・ユリも一緒だ。

 一〇時に出発。エブリワンで弁当やラーメン、おやつを買う。大己貴神社に向かうが、「大国祭り」と称して三輪町の物産展やマラソン大会があっていた。今日は建国記念の日だ。歴史の里公園の駐車場はもちろん入れない。古処山に登ることにした。八丁越に向かう。雪がないか不安だったが、やはり上の方にはあった。無事に運転できるか自信が持てなかったので、再び大己貴神社に引き返し、路上駐車の最後尾に車を止めた。ここから歩き出すことになった。

 お祭りで賑わう大己貴神社を経て、目配山に向かう。今日は写真撮影が目的なので、リバーサルフィルムを入れた「ミノルタα−Sweet」を首にぶら下げて歩く。静かな山旅だ。今日は往復ともに誰とも会わなかった。ヨシキ・ユリに何度か止まってもらって写真を撮った。アップダウンのない歩きやすい道なのであまり休憩もせずに歩いた。最後のひと登りはちょっときつい。ユリが音を上げる。

 頂上には一組の夫婦がおられた。我々が着くとすぐに林道の方に降りられたが、「私たちはこの山頂でキャンプをしています」と言われていた。後で聞くとふっくんのお知り合いとのこと。

 ここでお湯を沸かし、ラーメンを作って食べる。ヨシキもユリ「山ではラーメンが一番さ」と言ってパクパク食べていた。ユリが選んだおやつの森永の「シェフこだわりの生チョコレート」もおいしかった。ヨシキが
「これは子供にはぜいたくだ」と言っていたのが面白かった。

 新町一歩会の記念碑を撮ったり、砥上岳の遠景写真を撮ったりした。露出補正ボタンを利用してのブラケット撮影を行う。ユリもペンタックスの小さい全自動カメラを振り回していた。ユリは昨年の夏に唐津のプールにカメラを落とすという失態を演じている。この「ミノルタα−Sweet」は絶対に触らせるわけにはいかない。もし壊したら私は当分カメラを買ってもらえない。

 下りはのんびりと歩く。ヨシキがトイレに行きたがって先を急ぐので、私はユリとお手手をして歩いた。登山口の池の前にたたずむユリの写真も撮った。

 大己貴神社に到着すると、ちょうどもちまきが始まるところだったので、参加させてもらった。餅や飴をもらえて良かった。

 この日の夕方には、目配山と砥上岳の遠景写真を撮りに出かけた。松延池からの砥上岳のアングルはなかなかのものだった。この前日にふっくんに電話で教えてもらっていた。カメラのキタムラに行くと、ふっくんがいらっしゃったので色々とお話しした。「ミノルタα−Sweet」はいいカメラだとおっしゃっていた。カメラザックはカメラ屋さんでなく登山用品店で探したがいいようだ。



               二〇〇〇年六月一八日(日) 目配山 ヨシキ
        大己貴神社(11:30)→(12:35)目配山(13:00)→(14:10)大己貴神社

 四週間ぶりの登山ということで、リフレッシュできた。このところ仕事が忙しかったり、天気に祟られたりしていた。この日の天気予報も刻々と変化していた。小雨の可能性はあるが、大きくは崩れないだろうということで、ヨシキと目配山に登ることにした。

 甘木市古賀に開店したヒライで弁当を買う。雨上がりのいい感じの中を二人で歩く。ヘビやカエルやミミズやてんとう虫と出会う。雨の後の山というのは色々な生き物が活動しているのでとても楽しい。
 半分ほど進んだところで『阿吽』の編集者のモロさんと出会う。奇遇だ。モロさんは大野城市にお住まいだが、朝倉町が実家なので、この山は地元の山ということになる。最近朝倉町に立派な「書庫」を作られている。

 頂上に着くと三〇人ほどの団体がいた。目配山にしては珍しいが、朝日新聞の「近郊の山ある記」か海鳥社の「福岡県の山歩き」を利用したツァーのようだ。無名の目配山がメジャーな山になった。
 下山後に湯の口池で休憩する。天気に不安があったが、雨に降られずによかった。いい登山だった。帰って由幾は宿題を済ませ、浮羽の湯に行った。子供二人ははしゃいでいた。夜は浜勝でトンカツを食べる。豪華な夕食だった。

 七月七日から八日にかけてヨシキ・ユリと今年初めてのキャンプをした。黒木町のグリンパル日向神というところである。高速道路の八女インターで降りて黒木町に向かう。ここは出来たばかりの安全で清潔なキャンプ場だった。風呂がなくシャワーだけだったのが玉に瑕。二年ぶりのテスト持参キャンプだった。バーベキューを楽しんだ。今年初めてだったので、ランタンとタープを忘れた。雨にならずによかった。朝からお経が聞こえてきた。

トップページへ戻る   登山日記目次へ戻る